【映画】幕が上がる

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【解説・あらすじ】劇作家・平田オリザが2012年に発表した処女小説を、人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の主演で映画化。北関東にある県立富士ケ丘高等学校。演劇部所属の高橋さおりは、まもなく演劇部最後の一年を迎えようとしていた。個性的な部員たちとともに、年に一度の大会で地区予選突破を目標に掲げたさおりだったが、東京の大学で演劇をやっていたという美人の新任教師・吉岡先生に後押しされ、全国大会を目指すことになる。「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督がメガホンをとり、演劇に打ち込む高校生たちの青春を描いた。吉岡先生役で「小さいおうち」の黒木華、演劇部顧問の溝口先生役でムロツヨシらが共演。脚本を「桐島、部活やめるってよ」の喜安浩平が手がけた。(映画.comより)

製作年:2015年
製作国:日本
監督:本広克行
原作:平田オリザ
脚本:喜安浩平
製作:石原隆、遠藤茂行、加太孝明、中村理一郎、鈴木伸育、山崎浩一
プロデューサー:片山怜子、守屋圭一郎
音楽:菅野祐悟
主題歌:ももいろクローバーZ
主なキャスト:百田夏菜子、玉井詩織、高城れに、有安杏果、佐々木彩夏、黒木華、ムロツヨシ、清水ミチコ、志賀廣太郎、伊藤沙莉、秋月成美、松原菜野花、大西礼芳、井上みなみ、兵藤公美、川面千晶、木引優子、折原アキラ、中村真生、大竹直、大岩さや、金井美樹、那月千隼、三宅正治、天龍源一郎、内田春菊、辛島美登里、松崎しげる、笑福亭鶴瓶、片山正道、藤村忠寿、芳根京子、吉岡里帆

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【感想】
アイドル映画と言えばアイドル映画なのでしょうが、他のアイドル映画とは一線を画すような、と言うか普通に青春映画の傑作と言っても過言ではないぐらい、素晴らしい作品だったなと思いました。
正直いくら評判が良かったとは言え、そこはやはりももクロはももクロでしかないと思っていたので、まさかここまで見応えのある映画に仕上がっていたとは・・・ちょっとビックリです。
今まで特別嫌いでもなければライブに行って見るほどファンと言う訳でもなかったももクロですが、これを見た今後は今までと見る目が少し変わってきそうなぐらい、ホント映画の出来が素晴らしかったし、ももクロの魅力を最大限生かした作品だったなと思いましたよ。

それとももクロの魅力も然ることながら、本広克行×平田オリザ×喜安浩平が作り上げた世界観も本当に素晴らしかったですね、恋愛要素を一切排除して、高校演劇に打ち込む姿に終始したのも好印象でした。
まあ最初画面に映った姿はももクロでしかなかったですが、役とシンクロするように、それぞれが苦悩・葛藤しながら成長を遂げていく姿には、思わず心持っていかれましたよ、変に恋愛要素やラブコメ要素を盛り込んでいたら、きっとこうはならなかったでしょうね。
とにかく皆役としても、ももクロとしても、女優へと成長していく姿の見せ方が、本当に素晴らしい作品でした。
またそれぞれが本当に適役だった為、違和感なく等身大の演技を堪能できたのも、スッと入って行けた一つの要因だったのではないでしょうか。

それと作品の空気感を一変させた吉岡先生役の黒木華の存在感も見逃せないところでしたね。
ももクロの等身大の演技も魅力たっぷりでしたが、本物の女優の演技はまさに圧巻の一言。
イメージとしては気弱な役が多いイメージだったので、今回のような役は新鮮味もあったしホント見ていて圧倒されました、まあ元々演劇畑からの出だけに、本来はこっちが得意分野だっだのかもしれませんが。
終盤はほとんど出ていなくても存在感でそこに居るように見せる辺りは、本当に素晴らしかったです。

演劇に魅せられた者達の、思いが詰まったようなストーリー構成も、グッと来るところがありました。
どこまで追い求めても、そこには辿り着けない、けどそこに挑み続けたくなる、そんな不思議な魅力に溢れているのが演劇と言う存在なんでしょうかね。
そう言った堅い部分をほぐしてくれるような、顧問のムロツヨシ先生の箸休め的役どころもこれはこれで楽しかったですよ(笑)
それと地味に特に話には大して影響のない後輩部員役でひっそり佇んでいた吉岡里帆と芳根京子も、今となってはお宝映像かな。
評価4.5(5点満点中)


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幕が上がる
Excerpt: 地区予選敗退後、新しい部長として富士ヶ丘高校の演劇部をまとめることになった高橋さおりは、どうすれば上手くなるのかと頭を悩ませていた。 そんな時、新任の女性教師・吉岡が赴任してきた。 元学生演劇の女王だ..
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Tracked: 2017-04-18 16:49