【映画】リップヴァンウィンクルの花嫁

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【解説・あらすじ】岩井俊二監督が、長編実写の日本映画としては「花とアリス」以来12年ぶりに手がけた監督作。「小さいおうち」で第64回ベルリン国際映画祭の銀熊賞を受賞した黒木華を主演に迎え、綾野剛、Coccoらが共演する。SNSで知り合った鉄也と結婚することになった派遣教員の皆川七海は、親族が少ないため「なんでも屋」の安室に結婚式の代理出席を依頼して式を挙げる。しかし、新婚早々に鉄也が浮気し、義母から逆に浮気の罪をかぶせられた七海は家を追い出されてしまう。そんな七海に、安室が月給100万円という好条件の住み込みのメイドの仕事を紹介する。そこで知り合った破天荒なメイド仲間の里中真白と意気投合した七海だったが、真白は体調がすぐれず日に日に痩せていく。そんなある日、真白はウェディングドレスを買いたいと言い出す。(映画.comより)

製作年:2016年
製作国:日本
監督、原作、脚本:岩井俊二
エグゼクティブプロデューサー:杉田成道
プロデューサー:宮川朋之、水野昌、紀伊宗之
音楽:桑原まこ
主なキャスト:黒木華、綾野剛、Cocco、原日出子、地曵豪、和田聰宏、毬谷友子、佐生有語、夏目ナナ、金田明夫、りりィ、野間口徹、大友花恋、桜井美南
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【感想】
3時間と言う長尺を忘れさせてくれるような、何とも面白みのある映画でしたね。
まあ全く長さを感じさせないと言ったら、何せ3時間ジャストの上映時間ですからさすがにそれは嘘になりますが、でも退屈知らずの3時間であったことは間違いない事実、これぞ岩井俊二監督と言える独特の世界観にすっかり魅せられっぱなしの3時間でした。
これ一体どこに着地するのだろうかと、次々起こる怒涛の展開に思わず引き付けられてしまうんですよね、ドキュメンタリーのような、ファンタジーのような、現実のような、夢物語のような、曖昧な虚実の境目に見る側も終始翻弄させられっぱなしのとても不思議な世界観でしたけど、でも見終わって妙に心地の良さが残る岩井ワールドに私はホントもう大満足でした。

現実の辛さ、嘘くささをこれでもかと見せ付けられるも、それだけじゃない何かが待っている映画とでも言いましょうか、とにかく黒木華が演じた七海の身に降りかかる出来事に、終始目が釘付けになってしまいました、よくある成長物語とは一線を画すがごとく主人公が変化していく様子は、まさしく岩井監督でしか描けないような独特の世界観でしたね。
勿論、これは黒木華と言う岩井監督の新ミューズあってこそ成り立つ世界、そう言えば山田洋次監督も蒼井優→黒木華路線でしたけど、まあこの2人はそれだけいろんな魅力に満ちた女優さんなんでしょうね、やっぱりこの2人が出ている作品は見てみたくなるもんなぁ。

ある種この映画は岩井監督プレゼンツ黒木華ショーと言えなくもない映画でしたが、間違いなくコスプレ込みで黒木華の演技力を堪能できる映画ではありましたね、前半の世間知らずなか弱さから、とある出来事を経て変わっていくその姿全部が魅力的だったなぁ、その引き立て役となった綾野剛の胡散臭さ、Coccoの切なさもたまらなく良かった、それと普通映画的には詰め込み過ぎと説明不足は大体マイナスでしかないのですが、この映画は良い意味でその2つが作用していたのがとても印象的でした。

特に綾野剛のガンダムまみれな演出からして怪しさ満天、謎過ぎて最高でした、この掴みどころのなさこそこの映画の魅力でもあったのかな、とにかく一体どうなるのか、気になって気になってしょうがなかった、転落していく様子とか、現代の闇と言われる部分の描き方も本当に上手い(必ずしも悪い部分だけでなく良い部分があることも描く辺りは優しくて好き)、切なさで思わず涙してしまうストーリー構成もお見事の一言、そして見終わった後はまるで夢から覚めたような感覚とでも言いましょうか・・・まあとにかく、素晴らしい映画でしたね。
評価5.0(5点満点中)


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リップヴァンウィンクルの花嫁
Excerpt: 東京で働く派遣教員・皆川七海はSNSで知り合った鉄也と結婚することになり、自分側の招待客が少ないため、なんでも屋の男・安室に式の代理出席者の手配を依頼する。 新婚早々に鉄也の浮気が発覚するが、義母から..
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Tracked: 2017-03-04 08:14