【映画】トイレのピエタ

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【解説・あらすじ】手塚治虫が死の直前までつづっていた病床日記に着想を得たオリジナル作品で、人気ロックバンド「RADWIMPS」の野田洋次郎が映画初出演で初主演を務めた。余命3カ月を宣告された青年が、偶然知り合った少女との交流を通して、生きる喜びや輝きを見出していく姿を描いた。美大を卒業したものの画家への夢に破れ、窓ふきのアルバイトをしながらフリーターとして生活していた青年・園田宏は、ある夏の日、突然倒れて病院に運ばれる。精密検査を受け、その結果を家族と聞かなくてはならない宏だったが、郷里の両親に連絡する気になれず、偶然知り合った女子高生の真衣に妹役を演じてもらい、検査結果を聞く。そこで余命3カ月を宣告された宏は、死への漠然とした恐怖におびえながら入院生活を送ることになるが……。ドキュメンタリー映画「ピュ~ぴる」で高い評価を受けた松永大司監督の初の長編劇映画。(映画.comより)

製作年:2015年
製作国:日本
監督、脚本:松永大司
原案:手塚治虫
製作:高橋敏弘、巖本博、和田倉和利、善木準二、岡田哲、小川昭、清水英明
エグゼクティブプロデューサー:吉田剛、江守徹
プロデューサー:小川真司、甘木モリオ
音楽:茂野雅道
主題歌:野田洋次郎
主なキャスト:野田洋次郎、杉咲花、リリー・フランキー、市川紗椰、古舘寛治、MEGUMI、岩松了、大竹しのぶ、宮沢りえ、森下能幸、澤田陸、安井順平、佐藤健
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【感想】
最初はよくある難病物かな?と思って見始めたのですが、見終わってみるとちょっとそれらの作品とは一線を画すような、生きることについて前向きになれる、とても奥深い作品だったなと思いましたよ。
もしかしたら人間は、死と直面して初めて生きることの素晴らしさを実感できる生き物なのかもと、この作品を見てふとそんなことを思わされました。
正直生きていて辛い、つまらないと思う時も時々あったりはします、しかしそんな生き方は死と向き合っている方々にとても失礼な生き方ですよね、そう考えさせられただけでも見た意義はあった映画でした。

それにしても、主人公・園田の境遇が切なかったなぁ・・・。
夢破れ、おまけに病に冒され余命宣告までされてしまったら、自分ならどう言う心境に陥るのだろうかと、思わず考えさせられてしまいました。
しかし園田は淡々としていましたよね、死にたくないとは思いつつも、生きることへの強烈な渇望がなければ、案外そんなものなのかも?
その微妙な状況を演じた野田洋次郎の絶妙な雰囲気作りが素晴らしかったなぁ。
本職じゃないとは思えない、いや、むしろ本職じゃないからこそ成せた業だったのかな。

一方、その対極となる存在だったのは杉咲花が演じた女子高生の真衣でしたが、死にたいと思っても死ねない、彼女の中にあるみなぎる生命力がそれを許さない、そんな人物像が杉咲花の演技によって見る者に強烈に伝わってきましたね。
生意気で、好き勝手ヤンチャし放題だけど、自分にはない真っ直ぐな感情に触れてしまったら、それは園田が変わっていくのも至極納得。
真衣の家庭環境がまたとんでもなく悲惨なものでしたからね、全てが対照的だったけど共鳴しあったのはある種必然でもあったのかな。
特にプールのシーンがとても印象的でした、閉塞感に苛まされていた彼女の自由への渇望がそこにあるようで。

しかしラスト、何者にもなれなかった男が、何かを成し遂げた瞬間は本当に感動したし泣けました!
エンディングの歌も素晴らしかった、さすが本職では今とても注目の存在となっているだけはありましたね。
岩松了が演じたお父さんとの会話も何気に良かったなぁ。
それと同室のリリー・フランキーのスケベオヤジっぷりと哀愁ね、あの哀愁が作品の質を更に一つ押し上げたような気がしました。
ちなみに終盤ほんの少し登場した佐藤健が、あまりにチョイ役すぎて最初気付きませんでした・・・。
評価4.5(5点満点中)


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トイレのピエタ
Excerpt: 画家になる夢を諦めフリーター生活を送っている28歳の園田宏は、窓拭きのバイト中に倒れ病院に運ばれた。 家族と一緒に精密検査の結果を聞きに来るように言われるが、たまたま病院で出会った女子高生・真衣に妹役..
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Tracked: 2016-10-20 18:16